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日本のソフトウェア競争力

日本は製造業では世界ナンバーワンなのに、ソフトウェアでは競争力が全然ない、といわれて久しい。日本のIT業界はSIが90%で、優秀なエンジニアも、どこかの特定の企業の要件の元だけで働いていて、かつエンジニアからプロマネに転向させられている構造が大きいと思っていた

もうひとつ大きな理由がみつかった
「サラリーマン発明家による技術の囲い込み」だ

今、仕事で特許出願のための技術調査を弁理士事務所といろいろやっているのだが、あるわあるわ、面白そうな出願中の技術。「NTT系」の会社や大手メーカーが多い。

それらをちゃんとサービスにして世の中にベネフィットを与えるようなものとして公開すれば、そしてそれをユーザーからのフィードバックをうけてブラッシュアップしていけば、今、「web2.0」なんて騒がれている米国のいろんなサイトよりももっと面白いものがいくらでも作れるのに、

彼らは特許だけだして、おしまいなんだな

僕も、数年前は「NTT系」の会社の「R&D部門」ぽいところにいたからわかるのだが、彼らは会社の人事評価のために、特許を出すことがノルマなんだよね。だけど、特許を出したアイディアを、自分のコミットメントで世の中に出そうとはぜんぜん思ってない。サラリーマンだから、ほんとに出して終わり

彼らがサラリーマンとしてでなく、企業家精神をもった自立した技術者として立ち上がらないことが、「SI至上主義」に加えて日本のソフトウェアが世界で競争力を持たない、もうひとつの理由だと、強く感じた。たぶん、日本国内では、大学関係でも同じことが言えそうだ
by kaeru.ouji | 2006-03-08 22:33 | 技術


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